年明け以降、「社長や役員を名乗る不審なメールが届いた」「至急の送金を指示された」「LINEなどの外部ツールへ誘導された」といったご相談が、当社に数多く寄せられています。これらは決して珍しい事例ではなく、今、多くの企業が実際に狙われている状況です。
こうしたメールは、単なる迷惑メールではありません。ビジネスメール詐欺(BEC:Business Email Compromise)と呼ばれる、企業を標的とした悪質な詐欺手口であり、社長や役員になりすまして信頼関係を悪用し、金銭や情報をだまし取ろうとします。
特に中堅・中小企業では、経理や総務を少人数で兼任しているケースが多く、「急ぎ」「今すぐ」「他言無用」といった言葉に対応せざるを得ない場面も少なくありません。その“忙しさ”や“善意”こそが、攻撃者に狙われています。
一度でも誤って対応してしまうと、送金による直接的な金銭被害だけでなく、取引先への影響や社内の信用低下など、事業全体に深刻なダメージを与える可能性があります。「うちは大丈夫」「今まで被害はなかった」という企業ほど、対策が後回しになりやすい点も大きなリスクです。被害を未然に防ぐためには、手口を知り、社員一人ひとりが「おかしいかもしれない」と気づける環境をつくること、そして社内でのルール整備や早めの対策が不可欠です。

実際に多いビジネスメール詐欺(BEC)の手口例
近年のビジネスメール詐欺は非常に巧妙化しており、「少し怪しい」程度では見抜けないケースも増えています。特に、次のような手口が多く確認されています。

①社長・役員を名乗り、急ぎの送金を指示する手口
「至急対応してほしい」「今日中に処理できるか」など、緊急性を強調したメールが突然届き、指定口座への送金を求められます。冷静に確認する時間を与えず、判断ミスを誘うのが特徴です。

②“他言無用”を理由に、通常の確認フローを回避させる手口
「極秘案件のため誰にも相談しないでほしい」「経理だけで対応してほしい」といった文面で、上司確認や社内ルールを意図的に飛ばさせようとします。

③LINE・SMSなど、メール以外の連絡手段へ誘導する手口
「メールが使えない」「詳細はLINEで伝える」として、社内管理外のツールへ誘導されるケースです。以降のやり取りで送金や情報提供を求められることがあります。

④取引先や過去のやり取りを引用し、正規メールを装う手口
実際の取引先名や、過去に使われたメール文面を引用することで、「いつものやり取り」と思い込ませ、警戒心を下げます。

⑤経理・総務など特定の担当者を狙い撃ちする手口
組織図やホームページの情報をもとに、送金や契約に関わる担当者へピンポイントで送信されるため、違和感に気づきにくくなります。

これらの手口に共通しているのは、「急がせる」「確認させない」「信頼を利用する」という点です。
一つでも当てはまる場合は、実際の社長・役員や関係者へ直接確認するなど、慎重な対応が必要です。

被害に遭わないための社内ルール例
ビジネスメール詐欺(BEC)は、個人の注意力だけで防ぐことが難しいため、会社としてのルール作りが重要です。特に中小企業では、次のようなシンプルなルールを決めておくことで、被害リスクを大きく下げることができます。

①送金や支払い依頼は「必ず二重確認」する
社長や役員からの指示であっても、メールやチャットのみでの送金対応は行わず、電話や対面による確認を必須とします。「急ぎ」の指示ほど、確認することをルール化することが重要です。

②メールでの“緊急・極秘案件”は疑う
「至急」「他言無用」「今日中」などの文言が含まれる場合は、通常フローを省略しないことを徹底します。例外を作らないことが、被害防止につながります。

③LINEや私用ツールでの業務連絡・指示は禁止する
送金や契約、重要な業務指示は、社内で管理されているメールやツールに限定し、外部ツールへの誘導は原則対応しないというルールを設けます。

④送信元アドレスだけで判断しない
表示名が社長名であっても、なりすましの可能性があります。少しでも違和感がある場合は、アドレスの確認・別手段での本人確認を必ず行います。

⑤「確認しても怒られない」文化をつくる
確認をためらう心理が、被害につながります。「念のため確認します」は正しい行動であり、確認を推奨する社内文化を明確にしておくことが大切です。

⑥不審なメールを共有する窓口を決めておく
怪しいメールを受信した際、誰に・どこへ相談すればよいかを明確にし、個人で判断しない仕組みを整えます。

これらのルールは、大きなシステム投資をしなくても、社内で決めて周知するだけで効果がある対策です。
「忙しいから後回し」ではなく、被害が出る前に備えることが重要です。

三城が支援できる具体的な対策
ビジネスメール詐欺(BEC)対策には、「気づける仕組み」と「誤った対応を防ぐ環境づくり」が欠かせません。当社では、LINE WORKSを活用した実践的なセキュリティ対策をご支援しています。


公式ホームページ:https://line-works.com/

①業務連絡をLINE WORKSに集約し、なりすましを防止
LINE WORKSは、管理者がアカウントを発行・管理するビジネス向けツールです。社長・役員・従業員の本人性が担保されるため、なりすましメールや私用LINEによる偽の指示を排除できます。

②私用LINEへの誘導を防ぐ社内ルールと環境を整備
送金や契約などの重要な指示は「LINE WORKSまたは社内メールのみ」と明確化することで、攻撃者がよく使う私用LINEやSMSへの誘導を未然に防止します。

③緊急時の確認フローを即座に共有・実行
「この指示は本物か?」と感じた際、LINE WORKS上で関係者に即確認が可能です。個人判断に頼らず、複数人で確認する体制を構築できます。

④不審なメール・メッセージをすぐに共有
怪しいメールを受信した場合、LINE WORKSのグループ機能を使って即座に共有することで、同様の被害が社内で連鎖することを防止します。

⑤管理者による統制とログ管理で安心
管理者が利用状況を把握できるため、「誰が・いつ・どのような指示を受けたか」を後から確認でき、トラブル時の対応や再発防止にもつながります。

⑥導入から運用ルール作りまでをトータルで支援
当社では、LINE WORKSの導入支援だけでなく、中小企業の実情に合わせた社内ルールの策定・社員向け説明・運用定着までを一貫してサポートします。

当社では「ツールを入れて終わり」ではなく、現場で“本当に使える”セキュリティ対策としてLINE WORKSを活用できる点が強みです。他にも、豊富なビジネスチャットツールをご紹介でき、用途に合わせて様々なデジタルツールを選定・ご紹介が可能です。
セキュリティ対策やDX・AIのご相談は、お気軽にお問合せください!(^^)/

お問合せ
株式会社三城/ITS推進室 または DX・AI推進課まで
TEL. 011-271-9311
Webお問合せフォームはこちら